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リデザインで売上向上&イメージアップ!?成功例や注意点を解説
- date:2021年12月8日
- category:COLUMN
ビジネスの世界において、「リデザイン」という言葉を耳にする機会も多いのではないでしょうか。
リデザインが意味する内容は幅広く、一般的に物事を改善し、会社や組織に利益をもたらす手法として用いられます。
そこで本記事では、リデザインをビジュアルや広告の観点から解説し、実際にリデザインを通して成功を収めた企業の例を紹介します。
製品やサービスの売上アップ、企業ブランディングを図りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
リデザインとは
企業が末長く愛され生き延びるためには、時代の流れとともにユーザーのニーズや社会文化の変容に対応することが重要です。
企業のイメージアップや売上向上のために、物事の仕組み・内容を変えることを「リデザイン」といいます。
広告・デザイン業界では、既存の制作物を再びデザインし直して作り変えることを指します。
商品のパッケージや会社のロゴ、出版物などのリニューアルは、リデザインの一例です。
また制作物のビジュアル改善だけが、リデザインの目的ではありません。
見た目をアップグレードし、商品やサービス・企業に付加価値を与え、ユーザー体験を向上させることも、重要な役割の一つなのです。
本記事では、ビジュアル的なリデザインに焦点を当てて、もたらす効果や注意点を見ていきましょう。
リデザインの成功事例
リデザインの概要を解説したところで、次に実際の企業の成功例を見ていきます。
誰もが知っている多くの有名企業が、リデザインを通して成功を収めました。
meiji THE Chocolate
発売当初のパッケージは、シックなカカオ豆を背景に、少ないカラーリングで筆記体の商品ロゴが印字されていました。
クラシカルな大人の雰囲気が強調されたデザインです。
その後リデザインされたパッケージでは、クラフト調の背景に、カラーバリエーション豊富なカカオ豆のシルエット、スタイリッシュな字体が採用されました。
幅広い年代が手に取りやすく、いわゆる「SNS映え」しそうなデザインがヒットし、売上が大幅に伸びました。
アサヒスーパードライ
1980年代前半に業績が落ちていたアサヒビールは、ユーザーマーケティングやテイスト研究を行い、1986年に「アサヒスーパードライ」を発売しました。
アサヒスーパードライは、従来の重くて苦味の強いビールとは異なり爽快な、日本初の辛口生ビール缶として人気を博します。
パッケージもアルミ缶ならではのシルバーの艶めきに、赤と黒の色彩を取り入れ、シンプルかつインパクトのあるデザインです。
Airbnb
Airbnbでは、ユーザー第一のリデザインが行われています。
収益ままならなかった創業初期でも、ニューヨークにある実際のホストの家へ出向き、サイトに掲載される家の写真を撮り直したり、新入社員はAirbnbを実際に体験することで改善点をあげて、サービスをブラッシュアップさせたりしました。
結果として、現在では世界中で人気のサービスとなっています。
昭和産業
ひまわり油100%が売りの「オレインリッチ」は、パッケージのリデザインにより売上を3割近く伸ばしています。
当初のデザインは商品ロゴやキャッチフレーズなどの文字を全面的に使っていました。
リデザイン後はひまわりをメインに据え、キッチンに置きたくなるインテリアの一部のようなパッケージになりました。
カルビー
カルビーの「クランチポテト」は、パッケージデザインAIを利用し、バリバリという食感や堅さが強調されるパッケージに変更されました。
商品のコンセプトが伝わりやすいデザインとなった結果、売上は1.3倍に増えています。
使う色や素材、字体などを大幅に変えず、少し修正しただけで効果が現れた例です。
リデザインの注意点
商品をリデザインする多くの場合、売上の向上を目指しているでしょう。
しかし、方法を間違えると、目的と裏腹に売上が低下してしまう恐れもあります。
ロングセラー商品の「牛乳石鹸」は、これまで幾度とパッケージのリデザインを行ってきました。
しかし、1973年のオイルショック時、明るいイメージにしようと赤箱の色をピンクにしたところ、大幅に売上が低下しました。
これは、長らく赤色で定着していた箱の色が変わったことで、ユーザーが商品を判断しにくくなったためです。
このように、デザインが持つ効果は非常に大きいため、リデザインの際は慎重な分析と計画が求められます。
以下でリデザインの注意点を見ていきましょう。
こちらの記事では、デザインするにあたっての意義や重要性を詳しくご紹介しておりますので、是非併せてチェックしてみてください。
ユーザー体験への効果を考える
売上がアップするということは、ユーザーにとって何らかの利益・関心があることを意味します。
ただデザインが新しくなれば、売上が向上するわけではありません。
リデザインによってユーザーがどのような感情を抱き、どのように行動しやすいかを考えましょう。
目的を反映させる
リデザインをするからには、何らかの目的があるはずです。
商品の売上向上だけでなく、企業のイメージアップやブランディングを目指す企業もあるでしょう。
そのため、まずはリデザインを通して達成したい売上目標や、リーチしたいターゲット層、構築したいイメージを考えます。
そして、その目的が明確に伝わるようなデザインを目指しましょう。
周辺要素との連携をとる
牛乳石鹸の例のように、これまでの歩みを無視したデザインにすると、ユーザーが離れるリスクがあります。
前後の流れや他の商品との親和性を意識したデザインが重要でしょう。
リデザインで売上向上とブランディングを目指す
これまでに紹介した事例からも分かるように、商品やサービスのリデザインによって得られる効果は豊富にあります。
リデザインが裏腹とならず正しい効果を発揮できるように、入念な分析と計画を立てましょう。
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